2023年09月 定例会 代表質問
那覇市議会 2023年09月 定例会での上原仙子の代表質問の内容です。詳しくは那覇市議会議事録をご覧下さい。
ハイタイ。皆様こんにちは。会派自民党・みんなの協働!の上原仙子です。新しい会派となって初めての代表質問を行います。
1.夜間学級の設置について。
7月13日と14日、那覇市議会議員有志による視察団で不登校特例校及び夜間中学を視察しました。中でも香川県三豊市立高瀬中学の夜間学級の設置経緯及びその運営については、那覇市に設置する際に参考となる知見を得られました。
そこで夜間学級の設置について以下伺います。
(1)夜間学級の設置のメリットについて。
(2)学齢期の不登校となった生徒を受け入れることのできる不登校特例校併設の夜間学級のメリットについて。
(3)夜間学級の設置検討を進める上で、文部科学省が準備している補助金の内容とそれを活用する検討をすべきです。見解を伺います。
2.こども行政について。
(1)昨年度、那覇市まなびクーポン事業が大幅な増額予算となり実績を上げました。そこで以下伺います。
①事業の効果について。
②今年度から事業者が変わったが、その影響について。
③クーポン利用児童への相談、いわゆるブラザーシスター制度について実施しているのか。
(2)スタディ・クーポン事業を展開している公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン(CFC)では、2022年10月にCFCが全国の小学生保護者2,097人を対象に、スポーツや文化芸術活動、キャンプ、旅行等、学校外の子供の体験活動、特に学校以外の時間(放課後)に行う体験に焦点を当てた調査を行いました。体験活動への参加状況や年間支出状況、物価高騰の影響等についてアンケートを行い、今年7月に最終報告書を取りまとめていますが、その報告書を見た上で本市の施策に反映できるものはあるのか伺います。
3.文化財行政について。
中城御殿跡地整備事業において尚家資料の常設展示・収蔵の方針が示されたのを受けて、改めて本市の参画方針について伺います。また、参画する場合、庁内でのプロジェクトチームを発足させるべきと提案いたしましたが、その進捗を伺います。
4.福祉行政について。
昨年に続き那覇市社会福祉協議会から市長に要請がありました。その要請項目である1.法人運営人件費(補助金)の増額、2.委託料の増額、3.重層的支援体制整備事業の創設について、改めて見解と今後の対応を伺います。
以上、再質問、要望等は質問席にて行います。
知念覚市長。
上原仙子議員の代表質問2番目、こども行政に関する質問のうち、私のほうからは(1)の①事業の効果についてお答えいたします。
那覇市まなびクーポン事業は、家庭の経済的な理由で学校外教育を受けることができない児童を対象に、学習塾代などを助成し教育格差の解消を目指す事業となっております。
令和2年度からモデル事業として生活保護受給世帯約200人を対象に2年間実施し、令和4年度からは沖縄振興特別推進交付金を活用し本格実施を行っており、就学援助世帯及び児童扶養手当受給世帯を対象に加え、約2,200人に対し事業を継続しております。
直近の令和4年度の利用者アンケートにおいても、利用児童のうち、成績が上がった、もっと学びたい気持ちが強くなった、家で勉強する時間が増えた、将来の夢や目標ができたなど、好意的な回答が全体の9割を上回るなど、児童の学力と意欲の向上に好影響を与え、貧困の連鎖解消に向けた事業効果は大きいものと考えております。
利用者からは、対象学年、利用分野の拡大を望む声も多く寄せられており、期待の大きい事業であることを認識しております。
今後も拡大に向け注力してまいりたいと考えております。
名嘉原安志教育委員会学校教育部長。
代表質問1番目の(1)~(3)について順次お答えいたします。
まず(1)についてお答えいたします。
令和2年度に夜間中学に関する検討ワーキングチームを設置し、夜間中学に関する調査を行い、その中で夜間中学の設置形態の一案として夜間学級の設置を想定した分教室についても報告されております。
同報告書には、この分教室(夜間学級)の設置のメリットとして考えられる点として、沖縄県が示した単独校または分校設置における新たな学校用地の確保が不要となることが示されております。
次に(2)についてお答えいたします。
10月中旬に県外の夜間中学4校の視察を予定しております。そのうちの1つである香川県三豊市教育委員会によりますと、異年齢の方と交流できることは、同年代の生徒と学ぶことが難しいと感じている生徒にとってよい影響を与えることが期待できるとのことでございました。
最後に(3)についてお答えいたします。
文部科学省は、夜間中学新設準備運営支援として、夜間中学新設準備に伴う協議会等の設置、コーディネーターの雇用、ニーズ調査実施、広報活動などの設置に向けた準備に係る経費及び開設後の円滑な運営に係る費用について補助金を準備しております。この補助金は新設準備2年間、開設後3年間と期間が設けられており、仮に今年度視察に補助を受けた場合にもこの年数に数えられることになります。
教育委員会としましては、本市で夜間中学の設置が決まった時点で補助金を活用するほうが有効だと考えております。
座安まり子こどもみらい部長。
代表質問の2番目(1)の②から順次お答えします。
初めに(1)の②事業者変更による影響についてお答えします。
委託事業者については、公平性を担保するためこれまで公募型プロポーザル方式において選定されており、今年度については昨年度に受託していた事業者と異なる事業者が評価点で上回り、選定され契約に至っております。
事業者が変わったことによる影響としては、クーポンシステム構築や受入事務等の準備作業等に1か月ほど期間を要したこと、システムの使用方法がこれまでと異なること、継続利用できない学習塾等が発生したことなどで、利用者や事業者に一部御不便をおかけしたものと考えております。
本市では、これらの影響を最小限とするため、年度当初まで遡ってクーポンが利用できることや新システムの操作方法の周知に注力し、継続利用が行えなかった塾等の利用者へは個別の説明を行い、利用先の変更や費用負担等の対応を行っております。
その結果、事業者が変更になったことに対する苦情や申立てなどはほとんど発生しておらず、利用者の御理解もおおむね得られたものと考えております。
続いて③ブラザーシスター制度は、クーポン事業を実施する際、学生ボランティア等が利用児童一人一人から相談を受け支援を行う仕組みとして、先進地で実施されていることを把握しております。
本市の仕様においては、利用促進や関係機関との連携として応募者の発案により実施できるよう定めておりますが、これまで応募者からブラザーシスター制度に関する提案はなく、実施に至っておりません。
次に(2)についてお答えします。
議員御紹介の調査報告では、世帯年収300万円未満の家庭の子供の約3人に1人が、1年間を通じて学校外の体験活動を何もしていないことが明らかになっております。また、世帯年収が高い家庭ほどスポーツ・運動に参加している子供が多く、低所得世帯と比べると2.2倍の差、音楽などの文化芸術活動も同様に2.3倍の差が生じております。
本市としましては、学齢期における様々な体験活動は、自尊心や自己肯定感を育む非認知能力の向上が図られ、ひいては認知能力の向上にもつながり、重要性が高いものとして認識しております。
まなびクーポン事業による対象の拡大については財源等が課題となりますが、経済的理由で放課後の学びの格差が生じないよう、事業拡大について検討してまいりたいと考えております。
渡慶次一司市民文化部長。
御質問の3番目、文化財行政についてお答えいたします。
尚家の歴史資料・美術工芸品は、首里城明渡し後、中城御殿に移され保管していた経緯がございます。再びこれらの資料を中城御殿で展示することは歴史的に大変意義深く、首里城公園の周遊促進や首里地域の発展、ひいては本市の観光にも大きく寄与するものであると認識しております。
去る6月の中城御殿跡地整備検討委員会において、中城御殿での常設展示が望ましいという方針が示されたことから、尚家資料等の所有者である本市は、中城御殿における収蔵・展示機能に関する施設整備事業に主体的に取り組むことを目指しております。
現在、文化庁、首里城復興課をはじめとする沖縄県の関係課や関係団体と鋭意協議を重ねているところでございます。
庁内での組織の在り方については、中城御殿の首里地域における機能的な役割や観光施設としての活用方法などの議論が必要であるため、庁内の既存組織である那覇市首里杜まちづくり推進検討チームの中で検討してまいりたいと考えております。
宮城寿満子福祉部長。
御質問の4番目、福祉行政についてお答えいたします。
初めに、法人運営費の増額についてお答えいたします。
本市の各団体への補助金は、那覇市の補助金に関するガイドライン及び各課で策定する補助金交付要綱等の規定に沿って交付しております。
那覇市社会福祉協議会の法人運営事業への補助金は、法人運営に関する人件費への補助が主なものとなっており、ガイドラインの規定による補助対象経費の2分の1を上限として算定した補助金額を助成しております。
市社協は本市の社会福祉活動の中核的団体であり、地域福祉向上のため様々な活動や取組を行っていただいております。これらの活動を安定的に継続して実施するためには、法人運営費を含めた財源の確保が重要であることは承知しております。
市社協への財政支援については、那覇市社会福祉協議会補助金交付要綱等の精査と併せて、委託事業の精査も含め、総合的な観点から今後検討してまいりたいと考えております。
次に、委託料の増額についてお答えいたします。
市社協には多数の奉仕事業を受託していただいております。多岐にわたる地域ニーズに応えるためには、事業に従事する職員の専門性が必要であり、有資格者の採用、定着支援への課題などから人材確保が厳しいことは伺っており、本市としましても、人件費のベースアップ等を考慮した委託料の積算を行い、見直しや財源確保に努めてきたところでございます。
今後は、人材確保の課題についても市社協とともに取り組んでまいりたいと考えております。
最後に、重層的支援体制整備事業の創設についてお答えいたします。
重層的支援体制整備事業は、子供や高齢者、障がい者、生活困窮者など、分野別の既存制度では応えることが困難な複雑化・複合化した支援ニーズに対応する属性を問わない包括的な支援体制を構築する事業でございます。
本市においても当該事業の重要性は十分認識しているところであり、これまでも関係部署との勉強会を行ってまいりました。
今後の予定としましては、全庁的な取組に向けた説明会の開催や、県が計画している包括的な支援体制づくり検討会へ参加し、参加自治体と情報を共有しながら当該事業の実施に向けて必要となる取組や課題の整理を行い、包括的な支援体制づくりの推進を図ってまいりたいと考えております。
上原仙子議員。
ありがとうございました。
それでは、夜間学級の設置について再質問いたします。
これから視察を実施するということでありますが、その他、今現在の取組について伺います。
名嘉原安志教育委員会学校教育部長。
お答えいたします。
今年度の取組といたしまして、夜間中学のニーズ調査を目的に、アンケート調査を令和5年8月から12月末までの期間実施しております。また、那覇市在住で、夜間中学で学んでみたい方や興味がある方を対象に、ヒアリング調査も9月から12月末までの期間を予定して実施しております。
アンケート調査とヒアリング調査の周知につきましては、広報なは市民の友へ掲載するとともに、さらに広く周知を図るためにチラシとポスターを作成し、本庁及び各支所、公民館、図書館等や市内全150の自治会へチラシの配布やポスターの掲示を依頼しております。
上原仙子議員。
ありがとうございます。
視察も含めて、さらにまたこのアンケートを一歩踏み込んで取り組まれていると評価いたします。
ただ、前回のアンケート調査の際にも、議会からもっと幅広く市民の声を聞くべきとの指摘がありました。教育委員会内だけではなく、例えば地域包括支援センターや社会福祉協議会等を通して周知を広げ、対象となる市民、必要とする市民へ届けることが必要ではないかと思いますが、見解を伺います。
名嘉原安志教育委員会学校教育部長。
お答えいたします。
教育委員会としましては、議員御提案の地域包括支援センターや社会福祉協議会等にも広く周知を図ってまいります。
上原仙子議員。
そういったふうに広げていくためには、どうしても市長部局との連携が必要ではないかと思います。
そこで仲本政策統括調整監に伺います。
教育委員会が連携を進めるには複数の部課との調整が必要となり、負担が生じることが想定されます。その調整については、ぜひ調整監に窓口となっていただきたいのですがいかがでしょうか。
仲本達彦政策統括調整監。
御質問の夜間学級につきましては、それ自体は、事情によりその機会を失った方々に改めて学びの機会を確保するという点で意義があるというふうに考えております。
他方、実現に向けての最大の課題は、これは県教委の裁量になりますが、教員の確保であろうと考えております。人的な配置がなければ現場の教員への負担はかなり増すものと強く危惧しております。
現在、本市においては、教員の負担軽減というところに鋭意取り組んでいるところでございまして、絶対にその流れに逆行することがあってはならないと考えております。
その上で、今後予定しております先進地視察の結果等を精査しながら、十分に議論を深めていく必要があろうかと認識をしております。私の立場からも全体を俯瞰しながら目配りをしてまいりたいと考えております。
上原仙子議員。
ぜひ連携した取組を進めていただきますようよろしくお願いいたします。
次に、まなびクーポン事業について再質問いたします。
ブラザーシスター制度について、現在のところ事業者からその提案がなく実施に至っていないとのことでありましたが、その有益性を考えれば今後は仕様書に盛り込むべきではないでしょうか。見解を伺います。
座安まり子こどもみらい部長。
ブラザーシスター制度は、学習やクーポン利用などで悩みを抱える子供たちにとって有用であるものと考えております。
制度の導入については、学生ボランティアの募集や育成体制の整備、クーポン利用児童の個人情報の取扱いへの配慮、本市の地域性といった課題がございますが、今後の仕様変更など実施の可否について調査してまいりたいと考えております。
上原仙子議員。
ぜひよろしくお願いいたします。
もう1つ、事業者の選定についてでありますが、公平性を担保して公募型プロポーザルで選定されたとのことでありましたが、モデル事業のときからそのノウハウの下で那覇市の事業を構築してきたNPO事業者が、これから本格稼働というときにはじかれてしまうという状況はいかがなものかと感じています。
これはこの事業に限らず、他の指定管理者選定等についても似たようなことが起きていないでしょうか。公平性と実績、難しいところだと思いますが、事業者の選定に当たっては、市民にとってそれぞれの事業の大事なところは何か、どこかを捉えていただきたいと思っております。
次に、中城御殿整備事業についてでありますが、那覇市としての予算の確保や事業を進める上での県や国との調整、また庁内での調整等、今後取り組まなければならない過程はまだまだありますが、いつまでという期限がありますので、そこはしっかりと対応できるよう頑張っていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
そして最後に、社会福祉協議会からの要請文ですが、重層的支援体制整備事業については令和7年度の創設を目指して取り組むこと、また委託事業の中には、本市が進める校区まちづくりと連携して取り組んでいることにも配慮することなどが求められております。
財政支援については補助金交付要綱等の精査、委託事業の精査を含めた総合的な観点から検討していくという、昨年よりも前向きな答弁をいただいたと思っております。期待して注視してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。