2026年02月 定例会 一般質問
那覇市議会 2026年02月 定例会での上原仙子の一般質問の内容です。詳しくは那覇市議会議事録をご覧下さい。
おはようございます。みんなの協働!の上原仙子です。前泊美紀議員からバトンを受け取り、本日3番手になります。
それでは、初めに協働によるまちづくりから質問いたします。昨日の会派代表質問でも上里議員が取り上げましたが、重ねてお聞きしたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
現在、那覇市地域づくり推進方針の策定が進められています。その中で、まちづくり協議会については、市民の思いや声を受け止め、対話を重ねながら地域の力を引き出す存在であり、本市としては、市民が主役のまちづくり協議会の取組に寄り添い、共に歩む伴走者であることが大切だとしています。
先月、厚生経済常任委員会では、兵庫県明石市の協働のまちづくり推進事業を視察いたしました。明石市は協働のまちづくりの先進地でありまして、市民と行政、市民同士が適切な役割分担の下、協働して地域課題の解決に取り組む、協働のまちづくりを市政運営の重要な柱として位置づけています。
1971年からコミュニティづくりに着手し、1975年のコミュニティ元年宣言を経て、2004年以降は市民参画による検討を重ね、2016年に協働のまちづくり推進条例を施行しました。
協働のまちづくりの基本単位は小学校区とされ、各校区に1つ市長が認定する協働のまちづくり推進組織(まちづくり協議会)を設置し、地域の多様な団体が連携して活動する体制を構築しています。
予算規模は約1億5,000万円、活動を支える拠点整備やコーディネーター等の伴走支援、地域と行政をつなぐ中間支援機能が制度として整備されている点が特徴です。
これらを踏まえて、本市における協働のまちづくり推進体制について伺います。
(1)現在、本市では、まちづくり協議会を支援するに当たり、コーディネート機能の多くを行政担当課が担っています。本市はその役割と課題をどのように認識しているのか伺います。
加治屋理華市民文化部長。
お答えいたします。
本市では現在、まちづくり協働推進課の職員が地域に寄り添い、合意形成の場づくりや地域課題の整理を担い、伴走支援に取り組んでおります。
一方で、行政職員による支援には、人事異動に伴う関係性の継続や専門知見の蓄積が困難であるという課題があります。地域に潜在する力を真に引き出し、協働によるまちづくりを活性化するためには、地域づくりの経験や手法に明るく、かつ継続的な関わりが可能な人材を活用した支援体制が求められていると認識しております。
上原仙子議員。
ありがとうございます。
今の御答弁にもありましたように、地域活動を円滑に、そして継続して進めるためには、多様な主体間の合意形成や、市民、団体等の連携の調整であったり、事業の推進の支援を担う専門的なコーディネーターの存在が不可欠であると考えます。
今後、地域におけるコーディネーターの確保及び育成をどのような方針と体制で進めていくお考えなのかを伺います。
加治屋理華市民文化部長。
地域活動を円滑に進めるためのコーディネーターの配置は、新たな方針における支援の柱の一つとなります。
次年度は、地域づくりコーディネーターの配置を試み、地域内外の多様な主体や行政と住民をつなぎ、対話と実行の橋渡しをはじめ、地域住民が主体的にまちづくりに取り組むための環境整備を進めてまいります。
併せてなは市民協働大学院などを通じて、引き続き地域づくりに携わる人材育成に取り組んでまいります。
上原仙子議員。
このコーディネーターでありますけれども、コーディネーター自身が地域のキーマンであります。そしてそのキーマンがまた地域のキーマンを発掘してつないでいくという役割を担うものと思いますので、ここはしっかり取り組んでいただきたいと思います。
また、コーディネーターはボランティア依存ではなく、専門性や継続性、信頼性を担保する仕組みが必要だと考えます。そのためにも、今後は有償も含めた制度的な位置づけを検討していただきたいと要望いたします。
次に(3)地域活動の持続性を高める観点から、行政とは一定の距離を保った、明石市のような民間の中間支援組織の育成や確保が必要と考えますが、見解を伺います。
加治屋理華市民文化部長。
お答えします。
協働のまちづくりの先進地である明石市においては、市民活動の活性化を図り、市民と市、市民同士の連携を促進する中間支援組織がまちづくりにおいて効果的に機能していると伺っております。
本市としても、先進事例について調査研究を行いながら、中間支援の在り方について検討を深めてまいります。
上原仙子議員。
この中間支援組織でありますが、主に相談支援や人材育成、組織運営の支援、それから多様な主体の連携やコーディネートといった役割を担います。
この中間支援組織について、本市としても必要なものだとお考えになりますでしょうか。
加治屋理華市民文化部長。
本市においては、現在、まちづくり協働推進課が地域活動に対する中間支援の役割を担っており、まちづくり協議会の設立や運営の支援などを行っております。近年、まちづくり協議会の活動も活発化しており、組織運営や課題解決のノウハウなど、より踏み込んだ中間支援が求められていると感じております。
本市としても、明石市など先進都市の事例を確認しながら、那覇市としての中間支援の在り方について調査・研究してまいりたいと思います。
上原仙子議員。
那覇市では校区まちづくり協議会が現在16、準備会が6、22校区で実施、これを36校区まで目指すというところで、今の行政が主になってコーディネートであったり中間支援というのは、だんだん厳しくなってくるのかなと危惧しているところがあります。
中間支援組織が実際に機能するようになれば、行政にとっても負担軽減につながりますし、市民サービスの向上につながることは間違いないと思っています。中間支援組織は一朝一夕でできるものではありませんが、本市には優れた市民力があります。さらなる人材育成や、既存の団体の機能強化を図るなど、まちづくりと並行して取り組んではどうかと提案いたします。
次に事務負担についてであります。
地域活動停滞の要因の一つに、役員等への事務負担の集中があると考えます。持続可能な運営体制を構築するため、事務支援やデジタル活用などを含め、どのような負担軽減策を検討しているのか伺います。
加治屋理華市民文化部長。
お答えします。
小学校区まちづくり協議会の運営においては、活動の活性化に伴い、役員への事務負担も増加しているものと考えております。
本市としては、まちづくり協議会に対し、運営マニュアルの整備や資料作りに役立つAIの活用、ファシリテーション技術などの研修を行い、円滑な運営を支援してまいります。
上原仙子議員。
まずは、この負担軽減を図るということになると思いますが、今後、那覇市が目指す方向性の一つとして、それぞれの活動拠点に有償の事務局員を配置する仕組みを考えてもいいのではないでしょうか。
明石市の取組である地域事務局制度は、有償の事務局員を配置し、事務作業や関係者の調整業務を担うことで、住民ボランティアの負担軽減を図るとともに、活動の継続的かつ安定的な運営を支援しています。
那覇市としては、これはまだまだ先のステップかというふうに思いますけれども、いつかはそこに持っていきたいぐらいの思いをぜひ共有していただきたいと考えます。よろしくお願いいたします。この質問はここまでにいたします。
次に、2.那覇市給付型奨学金事業について質問いたします。
本市の給付型奨学金事業は、経済的理由により進学・修学が困難な学生を支援する重要な施策であります。一方で、制度運用上の課題も指摘されています。
(1)本事業の目的、対象要件、給付内容及びこれまでの実績について伺います。
稲福喜久二教育委員会生涯学習部長。
お答えいたします。
本市の給付型奨学金事業は、成績優秀で修学する意欲があるにもかかわらず、経済的な理由で県内の大学等への進学が困難な学生を支援する目的で実施しております。
奨学生の要件としましては、県内の大学等へ進学を希望する学業成績が優秀な者で、かつ経済的な理由により修学が困難である者としております。
給付内容は、入学金、授業料、施設費といった奨学生が大学等に納めるための費用となっております。
平成30年度に事業を開始してから、今年度までに101名の奨学生を認定しております。
上原仙子議員。
当初この事業は年に10人の認定から始まり、現在は年に15人と拡充され、大学や専門学校に安心して通うことができた、できると、実際に給付対象となった学生や保護者から感謝の声が届いています。那覇市の取組を高く評価したいと思います。
一方で、(2)前年度の所得が基準を超過した場合に給付が停止される事例があることも伺っています。そこで、直近3年間において所得基準超過により給付が停止された人数についてお聞きします。
稲福喜久二教育委員会生涯学習部長。
お答えいたします。
直近3年間において所得基準超過により給付を停止した人数は、令和5年度が7名、令和6年度が5名、令和7年度が7名で、超過額は10万円程度から最大470万円程度となっておりました。
上原仙子議員。
この所得基準超過なんですけれども、今、最低は10万円からというところがありました。
残業代の増加であったり一時的な収入増により、数万円の所得超過で数十万円の支援が消えるような逆転現象が起きています。学期の途中で給付停止が決まれば、保護者は急な学費捻出に追われ、最悪の場合は学生が休学や退学を検討せざるを得ない、そういった状況に追い込まれます。
最低賃金が上がるなど賃金が上昇する一方で物価高騰が続くというさなかにあって、実際には経済的困窮の実態が大きく変わらない。それにもかかわらず、僅かな所得基準超過のため制度上の所得の壁により支援対象外となる。こういった学生に対し本市としてはどのような救済策や柔軟な運用を検討しているのか伺います。
稲福喜久二教育委員会生涯学習部長。
お答えいたします。
今回、所得基準額を僅かに超過し、給付を停止したことにより、他の奨学金等への申請もできず、学費を工面できないため休学を検討せざるを得ないという状況がございました。
そこで救済策として、所得基準額を超過したもののその超過額が給付額を超えない者については、給付停止措置を1年間に限り猶予することにより、学業を継続するための対応を取ることができるよう運用の見直しを行い、3名の停止猶予となっております。
上原仙子議員。
ありがとうございました。3名の学生が給付停止を猶予されたということで、これは遡って給付されるという対応をしていただいたということであります。
今回相談を受けた大学生がいまして、お母さんと二人暮らしで、将来は学校の先生になりたいと、夢を持って勉強もすごく頑張っていて、大学内でも優秀、そして給付対象以外の必要な学校の費用というのがありますが、それは自分でアルバイトをして充てているというふうに話していました。
現在、大学3年生で、あともう少しというところで、突然の給付停止によって、その後の学業や進路、生活に大きな不安を抱いていました。
本市がこうして早急に柔軟な運用を検討して対応してくださったことで、意欲ある3名の若者の未来が大きく支えられたものと高く評価いたします。本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いをいたします。
次に、3.漁業の就労支援について質問いたします。
本市における漁業は、地域経済及び食文化を支える重要な産業でありますが、担い手不足と高齢化が課題となっています。
そこで、(1)本市における漁業就業者数の推移と年齢構成について伺います。
高宮修一経済観光部長。
お答えいたします。
農林水産省の漁業センサスによりますと、本市の漁業就業者数は、2008年の213名から2023年には203名へ減少しております。
また、2023年の年齢構成は、20代が12人、30代が30人、40代が38人、50代が37人、60歳以上が86人で、60歳以上が全体の約4割を占めております。
上原仙子議員。
この15年の間に10人ということで若干の減少のように見えますが、年齢構成で見ると60歳以上が全体の約4割を占めているとのことで、高齢化は今後ますます進んでいくということが予測できます。
それでは、市内には3つの漁業協同組合がありますが、直近3年間の新規漁業者数及びリタイア等の減少数について、それぞれ何人であったのかを伺います。
高宮修一経済観光部長。
お答えいたします。
那覇地区漁業協同組合、那覇市沿岸漁業協同組合、沖縄県近海鮪漁業協同組合に確認したところ、令和4年度から令和6年度までの新規漁業者数と離職による減少数は、同数の28人とのことでございました。
上原仙子議員。
3年間で28人が漁業を離れ、28人が新規で就労したということでありました。
昨年の9月定例会で屋良栄作議員もマグロ漁船の人手不足について質問をされていました。漁業の担い手不足というのは本市も、そして全国的な課題でもあります。
そこで、(2)現在実施している漁業就労支援策の具体的内容と、その成果について伺います。
高宮修一経済観光部長。
お答えいたします。
漁業の担い手不足に対応する支援策として、那覇の主な漁法や現役漁師収入例、キャリアアップモデルなど、漁業や海人の仕事の魅力を紹介するパンフレットや動画を作成いたしました。これらは市内の小・中・高等学校で配布され、授業でも活用されるなど、児童生徒が関心を持って学ぶ様子も報告されております。また、漁協組合では漁業就業支援フェアや高校の募集活動にも活用しているとのことで、幅広く活用がなされているものと認識しております。
今回のパンフレットに関しましては、学校や漁協組合などからの評価も高く、追加配布を要望する声も寄せられていることから、関連予算を本定例会に上程してございます。
上原仙子議員。
今おっしゃった、これがそのパンフレットなんですけれども、いただきました。とても分かりやすい内容で、私も面白く読ませていただきました。これは大いに活用されるといいと思います。
それで、この中にも頻繁に出てくる漁業協同組合ですが、そことの連携が非常に大事だということが分かります。
そこで、漁協組合等との連携により就労支援強化といったものを進められないかと思うわけですが、どのように進めていけるのか伺いたいと思います。
高宮修一経済観光部長。
お答えいたします。
本市においては、漁協組合等と連携し、漁業や海人の仕事の魅力を紹介するパンフレットの作成、市内小学校へ出向き実施する水産教室での講話とマグロ解体ショーの実演、なはまぐろのブランディングや泊漁港再整備など、水産業の魅力向上に向けた取組を進めております。
また、県漁連など関係団体が定期的に漁業就業支援フェアを開催しております。今後も、水産関連団体と連携し、意見交換を行いながら支援策を検討してまいりたいと考えております。
上原仙子議員。
大変いい取組だと思いますが、さらに、こういった取組等を受けて、実際に漁業を始めたい、なりわいとしたいという新規就労者に対する研修制度や補助制度、マッチング、相談窓口などの支援も必要ではないかと考えます。
先ほどのパンフレットの中に、水産業への就職を考えている人は漁協組合に問い合わせるのが一番の近道とあります。漁業を始めるに当たっては、やはり組合に加入することが大事なところなのかなと考えますが、加入するためのハードルが高いという声も聞こえてきます。
新規の漁業者が希望する漁協組合に加入するためには、実際にどのような条件があるのでしょうか。また、新規漁業就労者に対する支援として、本市においても、その相談窓口などを設けてはどうかと提案いたします。見解を伺います。
高宮修一経済観光部長。
お答えいたします。
新規漁業者が漁協組合に加入するためには、水産業協同組合法に基づき各漁協組合が定款で定める漁業日数等の条件を満たす必要があるものと認識しております。
御質問の漁協組合の加入関連については、関係者からヒアリングを実施してまいりたいと考えております。
上原仙子議員。
ぜひよろしくお願いいたします。
今おっしゃっていた組合加入の条件の確認であるとか、それから、新たに漁業を始めたいという人の声をぜひ聞いていただいて就労につなげていく、それを通して那覇市の漁業をもっと盛り上げていただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
最後に、4.防災行政について質問いたします。
自主防災組織は地域防災力の向上を図る上で重要な取組であると認識していますが、現在の本市の取組状況について伺います。
大城敦子総務部長。
お答えします。
自主防災組織の結成状況につきましては、令和5年度からの3年間で9団体が新規結成され、令和8年1月末時点で96団体が結成されております。
組織結成の推進については、防災訓練や防災講話などで地域の防災力向上の重要性を広く周知しております。また、総務省消防庁の自主防災組織等活性化推進事業の採択を受け、防災イベントを企画し、自主防災組織の結成・強化について推進しております。
上原仙子議員。
現在96団体が結成されているとのことでありました。令和2年2月の定例会でも同様に質問した際には83団体とありましたので、コロナ禍が過ぎて、その後の取組によってここまで進んできたことを評価したいと思います。
それでは、自主防災組織を結成した際に交付している防災資機材について、その効果を伺います。
大城敦子総務部長。
お答えします。
防災資機材につきましては、自主防災組織の育成及びその充実を図る観点から、それぞれの自主防災組織の希望や実情を踏まえ、その地域に有効な資機材を選定し交付しております。
交付した資機材については、防災イベントや防災訓練などで有効に活用しており、自主防災組織の防災力向上が図られております。
上原仙子議員。
交付された防災資機材が、団体によって工夫して活用されているということが分かりました。資機材を交付して終わりではなく、そこから自主防災組織を中心とした訓練や運営につながればと思います。
引き続き自主防災組織の活性化や実働化の強化、平時の関係づくりといった機能する自主防災組織づくりに取り組んでいただくよう強く要望し、これで私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。